ホームプロジェクターの市場調査の事例(74号)
継続的な市場調査が奏功した事例
2007年1月6日の日経新聞の記事からの抜粋です。
消費者調査を1回実施すると、もう消費者のことをすべて理解したように考えてしまう企業様が多いですが、今日の記事は「消費者は日々変化している」ことを実証している事例です。
記事抜粋:
■「セイコーエプソンが2006年9月に発売したホームプロジェクター「ドリーミオ」の販売が好調だ。
DVDプレーヤー、スピーカーを一体化し電源を入れるだけでホームシアターを楽しめる従来機種にパソコン端子を追加した。保存した動画なども大画面で見られ、音響・映像機器の愛好家や女性、家族など幅広い層が購入している。
パソコン端子を導入したのは消費者の要望が強かったからだ。
従来機種を発売した直後の05年10-11月に実施したアンケートではスピーカーなどへの接続を不要にした簡便性への評価が高かったが、06年3月のアンケートで「パソコン端子が欲しい」といった声が目立つようになった。
セイコーエプソンでは「パソコンに保存した動画なども大画面で楽しみたいニーズが強い」と判断、開発に取り掛かった。」
—記事抜粋はここまで—
05年10-11月実施のアンケートでは出ていなかったニーズが、わずか4,5ヵ月後の06年3月には出てきているんですね。
このアンケートは、4,5ヵ月で実施しているという頻度から想像すると、機器を購入するとついている「愛用者カードアンケート」のようなものかもしれません。
(それにしても3月に調査して、9月に発売しているというその「スピードと開発力」も素晴らしいものがありますよね!)
「パソコン端子が欲しい」といった声が目立つようになった。」という記事から推測するに、そのアンケートは「パソコン端子が欲しい」という選択肢が用意されているアンケートではなく、
なにか「こんな機能がほしいと思うものがあればご記入ください」といった質問文があって、「パソコン端子が欲しい」と記入した回答者がけっこういた、といった経緯のようです。
アンケートの自由回答には、ほんとうに新しいアイデアの元になる回答がつまっていることが多いですので、アンケートを実施されるときにはぜひ自由回答を重視して、有効な回答を得られる質問項目を用意し、アイデアのタネをたくさん拾い集めていただきたいと思います!(^^)
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■ここからは、この事例について「市場調査をしたとしたら・・・」という
過去にさかのぼった私の妄想の世界です。
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■ホームプロジェクター新商品開発アンケート(例)です。
※このアンケートで分かることは
✔ 「買う人」と「買わない人」の分岐点
✔ 必須スペック vs 付加価値
✔ 適正価格帯
✔ 訴求すべきメッセージ などです。
① スクリーニング(対象者把握)
Q1. ご自宅で映像視聴に使っている機器を教えてください(複数可)
□ テレビ
□ プロジェクター(所有)
□ プロジェクター(過去に所有)
□ タブレット/PC
□ 使用していない
プロジェクター未経験者の回答も収集します。
② 利用シーン・ニーズ把握
Q2. 自宅でプロジェクターを使う(使いたい)場面はどれですか?(複数可)
□ 映画・ドラマ視聴
□ YouTube・配信サービス
□ ゲーム
□ 子ども・家族利用
□ スポーツ観戦
□ 仕事・プレゼン
□ その他( )
③ 現状不満・課題(最重要)
Q3. 現在の視聴環境で不満に感じている点は何ですか?(複数可)
□ 画面が小さい
□ 設置が面倒
□ 明るさが足りない
□ 音質が弱い
□ 配線が多い
□ 価格が高い
□ 使い方が難しい
□ 特に不満はない
④ 重視点(購買ドライバー)
Q4. ホームプロジェクターを選ぶ際に重視する点を教えてください(5段階)
(1非常に重視する〜5全く重視しない)
画質・解像度
明るさ
音質
設置の簡単さ
起動の速さ
本体サイズ・デザイン
スマホ連携のしやすさ
価格
⑤ 理想スペック(機能仮説検証)
Q5. あったら魅力的だと思う機能を教えてください(複数可)
□ 自動台形補正・自動フォーカス
□ 壁色補正
□ バッテリー内蔵
□ スピーカー高音質
□ アプリ内蔵(Netflix等)
□ 音声操作
□ 天井投影
□ 防塵・静音設計
□ その他( )
⑥ 利用環境制約
Q6. ご自宅の設置環境について教えてください
□ 専用スペースあり
□ リビングで使用
□ 寝室で使用
□ ワンルーム
□ 持ち運び前提
□ その他( )
Q7. 現在設置していないが、理想として設置したいところを教えてください
□ 専用スペースをつくる
□ リビングで使用
□ 寝室で使用
□ その他( )
⑧ 価格受容性(超重要)
Q8. 満足できる性能のホームプロジェクターに、いくらまでなら支払えますか?
□ 3万円未満
□ 3〜5万円
□ 5〜8万円
□ 8〜12万円
□ 12万円以上
⑨ コンセプト評価(新商品仮案)
Q9. 以下のプロジェクターがあったら、購入したいと思いますか?
「設置1分・自動補正・高音質・映画向け」
□ ぜひ購入したい
□ 購入を検討する
□ どちらともいえない
□ あまり思わない
□ 全く思わない
⑩ 購入意向(最終判断)
Q10. 1年以内にホームプロジェクターを購入する可能性はどの程度ありますか?
□ 非常に高い
□ やや高い
□ どちらともいえない
□ あまりない
□ 全くない
⑪ 自由記述(本音)
Q11. 現状のホームプロジェクターの不満点について、自由にお書きください
理想のホームプロジェクターについて、自由にお書きください
上記のようなアンケート質問文は一例ですが、当社ではお問合せ頂いた企業様の調査目的や会社の現状、課題などをていねいにヒアリングして、課題の解決につながる市場調査手法をご提案しておりますので、お気軽にご相談ください。
サービス内容につきましては、以下に詳しくご説明しておりますのでいちどご覧ください。
《※2006年1月から【まぐまぐ!】で発行しているメールマガジン 【女性視点(?)なマーケティング発想のヒント】 からの転載です。》
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