四枚重ねコットンの市場調査(42号)
定番商品に潜む進化のタネの事例
2006年6月23日の日経MJの記事からの抜粋です。
この記事の見出しが「四枚重ね化粧用コットン」と「はがして即席顔パック」だったのですが、見た瞬間「売れそう!」と非常に引きつけられられた商品です。
記事抜粋:
「女性が肌の手入れをするのに欠かせない化粧用コットン。
最近、ドラッグストアで人気なのが四枚重ねの「めくるコットン」だ。
一枚ずつはがして、目元やほおなどにはって、即席の顔パックになるのが受けている。
「めくるコットン」誕生のきっかけは2004年春。
女性ばかりの開発チームで会議中、「使い終わったコットンは化粧水が残っていて捨てるのがもったいない」という意見が持ち上がった。
一枚のコットンを何枚かに割いて、顔に数分はってパックの代わりにしている、というアイデアに他のメンバーも賛同、製品化を提案した。
ただ、社内の反応はさえなかった。「男性社員を中心に、本当にそんなものが売れるのかと半信半疑だった」と当時の開発メンバーは振り返る。
当初の心配を裏切り、2004年秋から販売を始めると、インターネットの化粧品サイトのコットン部門で一位になるなど、大きな反響があった。
偶然にも、美容家の佐伯チズ氏が、化粧水をしみこませたコットンを顔にはる肌の手入れ法を提唱した時期と重なり、昨年は目標を大幅に上回る枚数を出荷した。」
—記事抜粋はここまで—
2004年秋発売とのことですが、私、全然知らなかったです(^^;)
コットンに新商品が出るとは思っていなかったので、コットンを買うときはそのへんに置いてあるものをまったく何も考えず買っていました。
でもこの商品を知って、画期的な新商品がずっと出ていない商品カテゴリーこそ、新商品が出る可能性がありそうだなぁ!と考えを新たにした次第です。
皆さんの会社の取扱い商品は、それにあてはまりませんか?
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■ここからは、この事例について「市場調査をしたとしたら・・・」という
過去にさかのぼった私の妄想の世界です。
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記事中に、
「女性ばかりの開発チームで会議中、使い終わったコットンは化粧水が残っていて捨てるのがもったいない、という意見が持ち上がった。
一枚のコットンを何枚かに割いて、顔に数分貼ってパックの代わりにしている、というアイデアに他のメンバーも賛同」とありますが、これがまさに市場調査で収集する情報です。
コットンの商品開発のために市場調査をするとしたら、
調査項目:
・コットンの購入場所、金額、選択ポイント
・どんなときに使用するか、使用頻度、使用枚数、使用の仕方
・コットンに関する不満点、満足点
などをインタビュー調査とアンケート調査で収集します。
化粧用コットン業界では「ユニチャームがシェア一位」とのことですが、ユニチャームも商品開発力はあるのにこういった商品を開発していなかったところから想像するに、「コットン」という商品カテゴリーは商品開発の対象としては意外に盲点だったのかもしれません。
でもこの「めくるコットン」を知り、ほんとにどんなものでも進化する可能性が拡がっているんだな~、「それ(たとえば従来のコットンとか)が当たり前」
と思わない視点が大事だな、と思いました。
■妄想の余談■
上記調査項目例で「どんなときにコットンを使用するか」を挙げていますが、たとえば私でしたら、靴ずれ防止にコットンを半分に折り曲げて医療用テープで靴ずれしそうなところに貼ったりしています。
それはバンドエイドなどだと傷に当てる部分が薄いし、面積が小さいからなのですが、こういった回答例を基にクッション性の高い「靴ずれ防止用バンドエイド」などを発想したりするわけですね(たとえば、ですよ・・・(^^))
あとがき
さきほど、以前録画しておいた「ガイアの夜明け」を見ていたら、伊藤忠商事が始めた「もったいないビジネス」を取り上げていました。
私も36号のメルマガで「もったいないをマーケティングに!」で「もったいない」について書いていたので、これは「100匹目(101匹目?)のサル」の話みたいだ!とちょっと驚いていたのです。
つまりもう「もったいない」は「潜在的に感じている人は多いだろう」という段階ではなく、かなり顕在化していて、企業経営でいえば経営指針に「もったいない」のコンセプトを入れて経営を考えるべき段階だ、ということです。
それでふと思い出したのですが、先日「ローソンが廃棄弁当を横浜のNPOに無償提供する」という記事がありました。
これ(コンビニでの弁当廃棄)などは、多くの人が感じている「もったいない」だと思いますが、このローソンの対応の仕方やタイミング(速い!)には驚きました。
これからこういった「潜在的に生活者が感じているもったいない」に対応する動きが増えてくるでしょうし、その観点で経営も考えていかないといけなくなりそうですね。
市場調査の実施にご興味がある方は、いちど当社にご相談ください。
《※2006年1月から【まぐまぐ!】で発行しているメールマガジン 【女性視点(?)なマーケティング発想のヒント】 からの転載です。》
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