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メ-ルマガジン《女性視点(?)なマーケティング発想のヒント》

133号 「ハーゲンダッツの商品開発消費者調査とは?」2020年9月4日

◆女性視点で新しい切り口・コンセプトを提案するマーケティング会社◆
クライアント企業様から高い評価を頂いている市場調査・マーケティングリサーチ(アンケート調査・グループインタビュー調査・デプスインタビュー調査など)の実績と、新商品開発・顧客満足向上などの課題解決策提案で経営革新のお手伝いをしています。

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Q:このメルマガって、どんなメルマガ・・・?
A:2006年1月から、不定期に発行しているメールマガジンです。日常生活や新聞・雑誌などで目にした「お客さま発想な商品やサービス」の事例を取り上げ、ご紹介しています。
他業界の事例でも「関係ない」とお考えにならず、「自社に応用できるところはないか?」という視点で、何かのヒントにしていただけると幸いです。


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●今日のお客さま発想事例 ⇒ 「ハーゲンダッツの商品開発消費者調査とは?」
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■今回は、ハーゲンダッツジャパンのクリスピーサンドの商品開発の消費者調査事例です。
2020年9月2日の日経MJの記事からの抜粋です。


記事抜粋:

ハーゲンダッツジャパン(東京・目黒)のクリスピーサンド「ザ・キャラメル」が好調に売れている。これまで販売していたキャラメルフレーバーを刷新し、苦みをなくしてキャラメルそのものの甘さを前面に出した。若年層からもキャラメルの濃厚さが評価され、2020年1~6月の売上高は前年同期を約4割上回った。

前回のリニューアルは17年。発酵バターを使ってコクを出したアイスクリームを、苦みのあるキャラメルコーティングで包んだ「キャラメルクラシック」を発売した。

一時的に刷新の効果がみられたものの、売り上げの伸びはしばらくすると落ち着き、元の水準に戻ってしまったという。

そこで消費者調査をかけて、クリスピーサンドの魅力がどこにあるかを見つめ直した。「濃厚なアイスクリームとパリパリのキャラメルコーティング、サクサクのウエハースのバランスが評価されていた」。ブランド戦略本部の太田香織さんは、消費者調査についてこう振り返る。

今回のリニューアルではキャラメルそのものの甘さを生かすことで、アイスクリームの濃厚さをより楽しめるようにした。
キャラメルコーティングは、砂糖を焦がして苦みのあるカラメルパウダーを抜くことでキャラメルの風味を強めるなど、01年に発売した当初の味わいに近づけた。

パッケージも刷新した。背景色を従来の濃い赤紫から白に変え、製品が浮き出るようなデザインにするこことでシズル感をより強調した。


「キャラメルの甘さがおいしい」「パッケージがかわいい」……。消費者からも好意的な声が多く寄せられ、発売した20年1月から6月までの売上高は前年同期の「キャラメルクラシック」の売上高を約4割上回った。

クリスピーサンドはこれまで、20~30代を主要なターゲットに設定してきた。新商品は10~20代の若い女性の購入者数が2倍になったという。

人気俳優の佐藤健さんを起用したテレビCMで男性にもクリスピーサンドを訴求した。女性を中心に若者の間で人気を集める「ASMR(自律感覚絶頂反応)」を活用した。クリスピーサンドならではのサクサクの咀嚼(そしゃく)音を楽しめるイベントを開催するなど、新規顧客層の開拓にも余念がない。


---記事抜粋はここまで---


定番商品のリニューアルは、実施のタイミングや商品のどこをどう変えるかなどほんとうに難しいものですね。

食品の商品開発に活用するための消費者調査を実施する上で、失敗しないためのコツはいくつかありますが、
第一に重要なことは「その消費者調査の調査対象者を誰にするか」ということです。

今回のクリスピーサンドの場合ですと、
「この3か月でクリスピーサンドを週1回以上食べている人」を調査対象者にするといったように
期間や回数・頻度を具体的に示して調査対象者を抽出することが重要です。
またヘビーユーザーの意見を収集したいのか、ライトユーザーの意見を収集したいのかなど、調査目的(落としどころ)によっても調査対象者は変わってきます。
ですので調査実施前には調査目的を明確にしておく必要があります。

企業様によっては「とりあえずアンケート調査をやってみたい」「アンケート調査をやれば何か出てくるのではないか」といったお考えでご相談を頂くこともあり、そういった場合は企業様の現状や課題などをヒアリングして調査目的を弊社が提示して検討頂くというようにしておりますが、とにかく調査目的の明確化が重要です。

第二に重要なことは、「調査対象者の背景を聞く質問を入れる」ということです。

弊社はアンケート調査の質問項目だけを作成代行するサービスや、企業様で作成された質問項目を添削アドバイスするサービスを実施しているため、皆さんが作成されたアンケート質問案を拝見する機会が多くあるのですが、消費者調査を専門にしていない方がやってしまいがちな質問案の傾向があります。
それは「聞きたい質問だけを質問している」ということです。


「聞きたい質問だけを質問している」とはどういうことかと申しますと、今回のクリスピーサンドの消費者調査例でいえば、

■質問:あなたはクリスピーサンド「ザ・キャラメル」のどういうところが好きですか。以下の中から3つお選び下さい。
■選択肢:1.かたち  2.量  3.アイスクリームの舌触り 4.アイスクリームの味 5.キャラメルの味 6.ウェハースの香り 7.ウェハースのサクサク感 ・・・など以下の選択肢例は省略

上記は商品についての質問の例ですが、こういったような「聞きたい質問だけの質問」を何問か作成されている傾向が見受けられます。

「聞きたい質問だけ」がなぜだめなのかですが、商品開発の消費者調査では「調査対象者の背景を聞く質問」つまり「どういう人がその回答をしているのかを特定する質問」をセットで質問することが重要だからです。

今回の調査でいえば以下のような質問内容です。
・クリスピーサンド「ザ・キャラメル」をいつから食べているか、食べる頻度、認知経路、購入場所、自分でお金を出しているか、どういうシーンで食べるかなど。
・クリスピーサンド「ザ・キャラメル」以外で食べているアイスクリームの有無とそれについての上記と同様の質問

例えばこういった質問でその調査対象者がどのような「アイスクリーム喫食生活をしているか」を収集し、「このような背景の人の、このようなクリスピーサンド「ザ・キャラメル」についての回答」を分析することで初めて商品開発に役立つ調査となります。
要するにアイスクリームがそれほど好きでない人の「ここが良くない」という意見と、クリスピーサンドの熱烈ファンのような人の意見を同等に分析しないようにするということです。
このように「調査対象者の背景を聞く質問」を追加すると、商品開発に役立つ調査になる確率がぐっと上がります。

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